# intro
DNAカラム精製では、DNA binding bufferなどが入ったDNA溶液をcolumnに通すことで、columnにDNAを結合させる。通すには、遠心によるspindownや、バキュームによる方式があり、特にバキュームは、多検体処理や1columnにたくさんのDNA溶液を通す際に非常に有効である。
一方でcolumnを吸引すると、columnを刺すマニホールドには、直接廃液が排出されてしまうものがほとんどである。
要は、実験したあと、わざわざ複雑で洗いにくいマニフォールドを頑張って洗わないといけなくなる。
微量なDNAを扱っている我々としてはかなり嫌な作業であった。
そのため、廃液が直接マニフォールドにぶちまけられないように、リザーバーやチューブがセットできるものが望まれた。
2015年当時、そういったものはなかった(と思う。少なくとも見つけられなかった)。ぶちまけるのは嫌すぎるので、なんとかし要素した結果が以下。
# results
まずPALL社のプレート用マニフォールドに、アクリル版を改造してcolumnが直接挿せるように改造した。最終的には、以下のような構造になった。動画はこちらを見てほしい。
PALLマニフォールド (Plate用)に合うように、 Qiagen社のcolumnなどが立てられるアダプター アクリルにネジ穴処理してもらい、以下2つを組み合わせるようにした。
>バキュームによる精製が可能 メスルアーフィティング
https://axel.as-1.co.jp/asone/d/61-0479-70/
>One-Way Luer-Lock Clear Stopcock
これにより、同マニホールドにセットした、Integra社のone-well リザーバーに廃液を排出することができ、マニホールドを洗わなくて良くなった。
PALL社様でも純正で売って欲しいところ。
最近、こういうふうな製品が純正品で、売られてないか調べたところ、ジーエルサイエンス様が販売されていることがわかった。好意で、デモさせてもらったが同じことができるようになっている。マニフォールドに廃液をぶちまけるのが嫌で、自作するのが嫌なら、セットで売っているジーエルサイエンス社製品が今後よさそう。動画は以下。
# discussion
上記方式だと、リザーバーなどにきれいに廃液が集まるので、廃液処理が楽。直接、マニフォールドに廃液がぶちまけられるタイプだと、フェノール系の廃液など危険な試薬だと、マニフォールドの洗浄が難しくなるため、今回のメリットは大きかった。
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